生態系としてのマッチポンプ
動物が窮地に陥ったわけ
感動的な動画でつまらない時間を過ごしたいならば、批判的になればいい。お勧めはしない。しかし今回、あえてそんな角度から見えてしまった動画があった。
人間が動物を助けるという動画である。
穴に落ちた像や配水管から抜け出せなくなった猫、マンホールの中で右往左往するカモなどが出てくる。
人間は、ある時は危険を冒して、またある時は工夫を凝らして、何とか動物をその窮地から救い出す。
コメント欄で人々は彼らをほめたたえた。
人間とは善を好む生き物だ、動物は人間の良きパートナーだ、人間と動物の間には暖かい絆があると、涙が出てくると。
あまりにも称賛の声が大きいと、途中から何も知らずに入ってきた人は尻込みしたり、引いてしまったりする。そして冷静に見てしまう。
あのマンホール、あの配水管、あの石垣、あのコンクリート、ほとんど全部人工物だ。
人間が作ったものによって動物が危険な目に遭い、それを人間が助けて褒め称えている。動物は憎みもしないが感謝もしない。ただただ震えている。
人間は果たして感謝され得る存在なのだろうか。
助けた彼らは褒め称えられるべきだろう。しかし人類としては動物たちに謝らなければならない。
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