本当に頭がいい人の経営戦略
1.松丸亮吾とホームレス差別メンタリストDaiGoとの関わり
4.メンタリストDaiGoと本当に頭がいい人の経営戦略◄現在のページ
4.生活保護を受給しながらでも社会参加できるし価値ある存在である
資本主義の中にあって、なぜ富豪と呼ばれる人たちが税金を納めるのにそれなりに納得しているのか。
そして災害や貧困に寄付するのか。
これに「税金対策だ!」と答える人もいるでしょう。
しかしそれだけではありません。
生活保護を受けながら生活している人は社会にとってお荷物だと思いますか?
いえ、一定期間、生活保護を受けて社会復帰した人もたくさんいます。
それでは障害があったり、社会に溶け込めず、ずっと生活保護を受けている人は社会にとって不要だと思いますか?
そんなことはありません。
一部の人にお金が偏ってしまえば市場経済は停滞し、徐々に自分たちの収益も脅かされることになります。
スマホ、インターネット、食料品に電化製品、どんなものでもシェアを広げなければなりません。
生活保護費からそれらを買っている人もいます。
ホームレスの人が増えていけば、お客さんを失います。
生活保護をもらっていても経済に参加し、社会の需要を訴える社会の立派な一員なのです。
経営者はこの辺を視野に入れているので、国の福祉制度を利用したり、福祉施設の運営にも介入したりしながら経済を回しているわけです。
NPOのスポンサーになるのも企業がシェアを広げ、その中のニーズに応える有用な手段です。
サラリーマンの立場であっても、回りまわって自分の会社やお得意先、下請けや支店を存続させる見えにくい社会のシステムに貢献していることになります。
資本主義社会と競争社会にあって経済力のある人が先に進みすぎると、それについていけない人たちが取り残されてしまいます。
そんな時に経済力がある人たちが先に進み過ぎたからといって歩みを遅くしてしまえば、ほかの人たちに先を越されてしまう恐れがぬぐえません。
ですから慈善事業によって、歩みの遅い人たちを後押しし、取り残されないようにするシステムがあるのです。
歩みの遅い人が悪いとかいない方がいいような考えが様々な形で存在します。
資本主義的な視点から力が劣るという理由で切り捨てた方が、国や自分の会社が強くなると考える人もいるかもしれません。
しかしこれは合理的な考えでしょうか。
もう少し端的に言えば、これは頭のいい人の考えでしょうか。
私はそうは思いません。
資本主義や競争社会の成り立ちは、部族間の抗争、果ては国家間の競争といういわば生存競争の中で必然的に出来上がってしまった構造だといえます。
ですから社会的にいえば経済力は必要なものなのですが、ごく個人的な見方をすれば、そういった争いに無理やり付き合わされている状態なのです。
そういった社会の中で、経済的についていけなくなってしまう人、普通と同じように働けない人は一定の割合で出てきます。
例えば障害一つをとっても、この割合は人類という種の中で変えられないものです。
そして変えられないものに対して、これがなければ、こうであったらと理想論を並べるよりは、最初からそれを織り込み済みで考えた方がはるかに効率がいいのです。
希望的観測を用いた根拠のない神頼みではあまりにも非科学的です。
よくつまづく人が出る段差があったとして、監視員を置いて毎回注意したり咎めたりするよりは、段差を埋めてしまった方が頭のいいやり方です。
また障害や病気を持ちながらも、できるだけ健やかな生活を送れるようにとの工夫が、定型発達者の生活の助けになっている事例もたくさんあります。
この考えはユニバーサルデザインなどで広く応用されています。
他の例を挙げれば、車の運転はどうでしょうか?
今はパワステという機能がついています。これがなかった時代は男性でも車のハンドルを回すのに苦労したそうです。
車がゆっくり動いているときは、もろにその重さが加わりますから、力を込めてハンドルを回さなければならなかったのです。
パワステが導入されてハンドルが簡単に動くようになって、それが女性を始め、腕力の弱い人や加齢により衰えた人のシェアを広げたともいえます。
需要が増え、購入者が増えればパワステの価格は下がります。
直接的にも、間接的にも、物理的にも経済的にも、もともと車を使えていた人たちに利益が還元されていることになります。
ですから様々な条件で生まれる人、生活している人の受容は人間の生存戦略であり強みなのです。
確かに国の方策が不十分に感じることや税金の使い道が不透明な部分もあるかもしれません。
これは政治の話になっていくのでしょう。
もし社会保障の制度に不満があるのならDaiGo氏はホームレスではなく政治に対する不満を述べていると思います。
もしくはネットでも言われているように生活保護の不正受給者に言及していたかもしれません。
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