【FX】オーリーとJINの裁判|信用できるのはどちら?

2022年4月23日土曜日

社会

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投資家たちのもう一つの戦い

【FX】オーリーとJINの裁判|信用できるのはどちら?

私は最初、FXトレーダーの評価を書こうとしていました。

やはり投資というのはお金の問題そのものですし、失敗して生活が破綻する人たちもいます。

ですから投資をギャンブルに誘導してしまうような言論を抑える意味を込めて以前【バイナリーオプション】損する人はどんな人?ハイローの勝率は50%じゃないよね?を執筆しました。

私自身は投資について深い知識はありませんので投資のアドバイスを評価することはできません。

しかしこれは危ないというのはわかります。

そこで幾人かのトレーダーたちをピックアップして彼らの言動を分析してみようと思っていたのです。

最初に候補に挙げたのがオレ的ゲーム速報JIN、Aki生配信する投資家、そしてオーリーchです。

この3名を上げたのには特に理由はありませんでした。

YouTubeやTwitterで頻繁に情報発信していることから目についたにすぎません。

ところがブログ執筆中に、新たな情報が。

JIN氏とオーリー氏、裁判していたのか・・・。

そこで本ブログの主旨を少し変えて、JIN氏とオーリー氏の二人に焦点を当てて書いてみようと思います。

オーリー氏がJIN氏を訴えた裁判

裁判の内容をざっと説明すると、2020年にJIN氏がオーリー氏を誹謗中傷しオーリー氏がJIN氏を訴えたことに始まるということです。

誹謗中傷の内容はJIN氏がオーリー氏を本当に自己資金をかけて投資をしているのではなく、見せているのはデモである。

つまり、自分は一切痛みを追うことなく、成功例だけを表示させて稼げる投資家に見せていると想像で批判したということです。

デモトレーダーの他に、一撃一億円なんて嘘だ、セミナーなど役に立たない、詐欺師だなどとも発言していたそうです。

判決の結果はオーリー氏が実際に資金をかけてトレードしている証拠を提出し、JIN氏は謝罪するに至ったということです。


ただオーリー氏は自身のYouTubeチャンネルにて裁判の流れをざっと回想していますがちょっとおかしいところがあります。

「ぼくがデモトレードをやっている証拠でもあってそんなこと言っているのかなと思って裁判を進めて行ったら、なんと『お前はデモトレーダーじゃないというのなら証拠を出せ』と向こうが言ってくるというね、前代未聞の展開となったんですよ」

続けて、

「原告側がなぜか証拠をどんどん出していくという」

さらに続けて、

「普通被告側がお前はこうこうこういう理由で一撃一億円なんてやっていないとか、お前のセミナーは役に立たないとか、証拠を裁判では重んじていくわけなんですが」

と、オーリー氏は話しています。

彼の言い分によると原告側が証拠を出すべきだと考えているようですが、実際の裁判は必ずしもそうとは限りません。

オーリー氏は訴えた側ですから、この場合JIN氏に誹謗中傷されたという証拠となり得るものを出しました。

そしてそれに訴えられたJIN氏がもし反論するとすれば誹謗中傷とはならない理由を提示します。

すると今度はオーリー氏の方が、自分が潔白であると証明できる証拠を提示する必要が生じます。

それが例えばトレードの明細書などです。

それができなければJIN氏の優勢になります。

これは裁判の自然な流れです。

それをオーリー氏は"前代未聞"と表現しました。

無知でなかったら少し虚言が疑われてしまう部分です。

恐らくこれは、JIN氏に少しでもイメージダウンしてほしいというオーリー氏の復讐的な感情があったからだと思われます。

もしくは自己の正当性を強調したい旨があったとも考えられます。

確かにJIN氏に詐欺師と言われて腹立たしいのはわかります。

裁判で決着がついたとはいえ、それでJIN氏の発言によって失われた信頼や尊厳など全部は帰ってこないというもどかしさもあるでしょう。

しかし裁判というのは原告側が絶対に正義というものではありません。

JIN氏の言動がよくないのは確かですが、それでもオーリー氏にもそう言われるような要素がもしかしたらあったかもしれない。

裁判は、特に民事は勧善懲悪ではなくお互いの落ち度を明らかにして歩み寄るために行われるものです。

裁判内容はわかりませんが動画を見る限り、本件にてJIN氏が反省を促され、オーリー氏のそれ以上追求しないという恩情で収まったと解釈されます。


ただ、私はトレーダーとしての信用度としては、オーリー氏よりJIN氏の方が優れていると考えています。

それにはおよそ以下の理由があります。

FX配信者の信用度

一つはオーリー氏のアドバイスはテクニカル的であり、JIN氏のアドバイスは資金管理的なものが多いと見られるからです。

オーリー氏は最近の動画で、今回のドル円の急騰は機関投資家のドル買いが原因だと発信していました。

そして円の買戻しがそろそろ起こるので急落は間近だとしたのです。

ところがその週、ドル円は125円までさらに急騰。

オーリー氏は125円まで入ったもののその後121円まで戻し、チャートの髭は無視してもいいというルールがあると言って自身の論調を変えませんでした。

その後、ドル円は128円まで推移し辛くもオーリー氏の予想は外れてしまったのです。

またオーリー氏が提唱してきた「過去の上昇を直線で引いた分が、今後の上限の指標になる」というテクニカルももろくも崩れ去りました。

しかしこの予想が外れたこと自体は特段責められることではないと思っています。

様々な投資家や専門家が予想をしていますが、上昇値や下落時を言い当てるのは本当に難しいことです。

特に今回の為替の変動はドル円の上昇を予想していた人でさえその急激な上がり方に驚いているほどです。

それでもそれが仕事の一部ですから予想し続けなければなりません。

私が「おや?」とオーリー氏への信頼性を疑ったのは、次の動画で前回外れた予想に関して全く言及しなかったことです。

あれ?この人別人かな?と思うくらいまったく新しい話を始めるのです。

せっかくの自分のYouTubeチャンネルなのだから過去の発言についてもう少し検証してもいいのではないかと思いました。

その後、128円まで行った後、やっと少し予想外だったことに言及しましたが、あの時に全く言及しなかった私の信用は帰ってきません。

予想を外すのは仕方がない、ただなぜそれを精査しないのか。

私は保身として無言を選んでしまう人を発信者として信用できないと考えています。

人間性がよくないとまでは言いません。

あくまでもアドバイザーとしてということです。

ただ、オーリー氏はテクニカルの意味や使い方を現状の為替で説明してくれますので、その面ではこういうものだと参考にするのはいいと思います。

物言いには自信があるのでそれを鵜吞みにしてしまう初心者がいそうで心配です。


対してJIN氏は、テクニカルも時々参考資料として表示させますが、アドバイスとしては資金管理が多いように思います。

FXを始めた人が取り入れた方がいいと思うJIN氏の発言としては、

  • レバレッジは5~8倍を目安とすること
  • 利確する際は、少しずつ利確すること

(例えばドル円の買いを10枚持っていて上昇基調であれば、一気に全部利確するのではなく1円上昇につき1枚利確する。そうすれば急な下落でもある程度利益は確保されるし、そのまま上がり続ければさらに利益率を高めることができる)

  • 含み損からの買い増し、売り増し(ナンピン)をする場合は適度な値幅を持たせること、

等です。

当然のことながら彼の誹謗中傷は真似しない方がいいでしょう。

誰が誰のファンかもわかりませんので、大切な親友を失うことになるかもしれません。

そして投資の運用についても莫大な資金を盾にほとんど損切りしないスタイルも危ないと言えば危ないです。

そう言った意味ではとっても危険な投資家なのかもしれません。

ただオーリー氏とJIN氏のどちらが投資家を、特に初心者を危険にさらしているかと言えば、私はオーリー氏だと思います。

これも二人の配信のスタイルの違いから仕方のない面はあります。

オーリー氏は完全なアドバイザー、予想屋のキャラで売っているところ、JIN氏は一トレーダーとして立場的には視聴者と同じ目線です。

ですから単に投資への影響力といった捉え方ではなく、ポジションを持たせる誘導力があったり、それに伴って批判にさらされる率が多くなるのがオーリー氏であっても仕方のないことです。

JIN氏が誹謗中傷したのはまさに視聴者目線で悪態をついたという流れだったのでしょう。

裁判、試合に勝っても勝負に負ける?

今回、裁判に勝ったと息巻くオーリー氏ですが、それが彼の仕事にいい影響を与えるかと言ったら必ずしもそうとは言えません。

オーリー氏が実際に一億稼げるトレーダーとの信憑性が高まったわけですし、それが有利になる可能性も十分あります。

ただそれ以上に批判全般が許されない人という印象を持たれる恐れがあります。

裁判に勝つか否かにかかわらず、裁判を起こされること自体が面倒なことだからです。

オーリー氏が訴えたのは名誉棄損であり、受けた批判はまっとうではありませんでしたが、その線引きは難しいです。

そこで触れてはいけない人とみなされたら配信者としては知名度の低下につながります。

またJIN氏は謝罪動画にて言及していましたが、今後オーリー氏の名前は出さないそうです。

そうするとオーリー氏を知る機会は減少します。

オーリー氏がJIN氏の誹謗中傷を「いじめのようなもの」と表現しているとおり、悪者が勝ってしまうのは不条理だと思われるかもしれません。

ただ前述したように私としてはオーリー氏の指導はいささか投資家本人の自己判断を軽視しているようにも感じられ、批判を受ける要素はあると考えています。

JIN氏はオーリー氏以外にもトレーダーの悪口を言っていますが、それはFXの初心者たちへの警告の機能を果たしているとも言えるのです。

私が見る所、JIN氏は口は非常に悪く下品ですが、他の商材売りや予想屋に見られる会費をとれるだけ取って持ち逃げするような無責任さは見られません。

視聴者がどのようなポジションを持つかに左右する発言には慎重です。

視聴者の損益に対しては良心が感じられるということです。

ですから口が悪くても信用できるJIN氏、被害者だけれどうさん臭く信頼できないのがオーリー氏というのが私の印象です。

私はJIN氏の誹謗中傷を擁護しているのではありません。

投資の話を持ち掛けているにもかかわらず、投資自体ではなく客の判断力に影響を与えておきながらその指導の詰めの甘いすべての配信者たちを批判する人が必要だというところに私がJIN氏の発言を擁護する理由があります。

本当に投資の指導をするなら10分の動画で言い切れるとは思えません。

それはわかった気にさせるだけです。

実際にオーリー氏の動画の情報量は少ないです。

前述したオーリー氏の「機関投資家がドル円を急騰させた」という論調も、それは一部であって実際にはアメリカの利上げや日本国民の購買意欲の低下など様々な面があり、機関投資家もその流れに沿って売買を見定めているにすぎません。

機関投資家が大量に買いを入れたからと言って、それをいつどのように戻すかまでは世界情勢を注視しなければ予想することは難しいのです。

さらに昨今の急激な変動では、オーリー氏の一週間に一回の配信では対応しきれないでしょう。


裁判を起こすことは悪いことではありません。

しかし、それはやはり程度によります。

メールのやり取りでは済まなかったのか。

示談には持っていけなかったのか。

オーリー氏にはそこの経緯も話してほしい。

裁判をするまでの正当性、必要性、緊急性があったのか。

それが世論が納得する程のものなのか。

誹謗中傷イコール裁判が昨今の芸能界のトレンドに向かっているようでもありますが、それを鵜呑みにするともっと大切なものを失うことになります。

そして私はJIN氏には言葉の選びに思慮をもって、法に触れない批判を続けることを願っています。

※後日、JIN氏の配信での本人の発言によると訴訟は示談で終わったということです。つまり彼の話に裁判官が登場しているため一度か二度は法廷に持ち込まれた可能性はあるものの、最終的にはJIN氏が裁判に消極的(「こんなことで裁判するのは司法関係者に申し訳ない」との発言から)であったため彼主導で謝罪と示談に終結させたということが伺えます。また、JIN氏の配信での本人の「1円も払っていない」という発言から、示談金などもなかったことが伺えます。

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冒頭・サムネイル:

MediamodifierによるPixabayからの画像

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