ウクライナの降伏を日本の降伏と同列にはできない理由

2022年4月4日月曜日

社会

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ウクライナは侵略された側

ウクライナと日本の立場の違い

最近SNSでウクライナが降伏すれば被害を最小限に抑えられたといった論調が見受けられます。

それがよいか悪いかは別の機会に論じるとして、このウクライナの降伏を第二次世界大戦の日本の降伏を例にして論じる人がいます。

「日本が早く降伏すれば沖縄戦や広島・長崎の原爆による被害を回避できた。

だからウクライナも早く降伏すべきだった」

というようなものです。

戦争というのはその時々で状況が違うため、参考にするにはそれなりの理由が必要だと思いますが、ことさらウクライナの降伏と日本の降伏を同列に語るのはさすがに無理があると思います。

一番の大きな違いは、どちらが戦争を始めたかです。

ウクライナは侵略された側です。

すなわち戦争を始めたのはロシアです。

第二次世界大戦は日本側がアメリカに攻撃を仕掛けました。

国力の違いはあれど、立場とすれば侵略された側のウクライナとアメリカ。

侵略した側の日本とロシアといった構図になります。

もちろん日本が開戦に至った経緯につても複雑な事情がありますのでこれ以上は踏み込みません。

私がここで言いたいのはウクライナの降伏と日本の報復は立場上の決定的な違いがあるので同一視できないということです。

日本が戦争を仕掛けた状態ですのでアメリカは日本が降伏するまで攻撃をやめるわけにはいきません。

むしろ日本が攻撃をやめればそれ以上戦う必要がなくなるのです。

ですからウクライナの状況に当てはめるならアメリカが真珠湾攻撃の時にすぐに降伏すれば沖縄や硫黄島などの激戦でアメリカ兵が死ぬことがなかったというべきなのです。

そしてもしアメリカが降伏していたら日本は真珠湾攻撃にとどまらずアメリカ本土に上陸していたでしょう。

次にウクライナ側の視点で言えば、ウクライナはロシアが攻撃をやめれば、ウクライナもそれ以上戦う理由はありません。

しかしウクライナ側が降伏し抵抗をやめれば、ロシアはウクライナを占領するまで侵攻します。

第二次世界大戦の日本の降伏とロシアの侵略によるウクライナの降伏を同一視することはできないのです。

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