NISA|ひろゆきに詐欺師と同じ事を言わせる金融庁と暗号資産詐欺自殺

2022年8月29日月曜日

社会

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金融リテラシーの向上は詭弁?

ひろゆき氏が金融庁のCM動画に起用され物議を醸しているようです。

多くの批判はひろゆき氏がかつて2ちゃんねるに書き込まれた誹謗中傷を放置したことで多くの訴訟を起こされ、判決で支払いを命じられたにもかかわらず、それを無視し続けたことに集中しています。

損害賠償を踏み倒した者を金融庁が起用するということに矛盾を覚える人がいても不思議ではありません。

ただ、私はそれよりも金融庁がひろゆき氏に、投資詐欺と同じことを言わせたことに不信感を抱いています。

ニュースではひろゆき氏がこう言ったと取り上げられています。

「ひろゆき氏は少額投資非課税制度(NISA)について『リスクがほぼない状態で、金融資産を増やし続ける方法は他にない』などと持論を展開した」。

ひろゆき氏の金融庁動画が物議 「批判受け止める」 - 産経ニュース (sankei.com)

リスクがない投資。

どこかで聴いたことがあるフレーズです。

丁度今月クローズアップされた22歳の女性が投資詐欺に遭い自殺した事件。

彼女のメモには、「デメリットは正直ない」と書かれていたようです。

投資詐欺のセミナーでは、投資にリスクはないと言いますし、そう思わせます。

ひろゆき氏の発言が税金に関することに焦点を当てての発言にしろ、リスクがないと思わせたら詐欺師と同じです。

金融庁がひろゆき氏にそう言わせたのか、ひろゆき氏自身の考えなのかはわかりませんが金融庁がそれを公開したのは事実です。

ひろゆき氏のこの発言を公開するところに金融庁の金融リテラシーおよび情報リテラシーのなさを感じさせられます。

私はこの件から、金融庁が日本国民の金融リテラシーを上げようとしているとは到底思えません。

まるで眠ったお金をどのような手段を使ってもいいから市場経済に出回らせようと躍起になっているように見えます。

これも詐欺集団が持っている歪んだ正義感と同じです。

振り込め詐欺の集団は一見、普通の金融業のような会社を装っていて会社の経営理念を「高齢者の眠ったお金を回すこと」と従業員に教え、正義ぶっています。

自分たちは正しいことをしていると従業員に思い込ませているのです。

この金融庁の動画を使って特殊詐欺集団が勢いを増すのではないかとも危惧しています。


※追記

後日、記者会見についてひろゆき氏のCM起用について、彼の損害賠償踏み倒しの件とリスクがないと印象付けたことについて鈴木財務大臣へ質疑がなされました。

鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和4年10月21日):金融庁 (fsa.go.jp)

鈴木財務大臣はひろゆき氏について肯定や擁護はしていませんが、内容について深く触れず、今後広報の仕方をよりよくしていくと答えています。


8月24日に公開された当動画は、12月28日に非公開とされました。

金融庁は非公開にした理由の詳細を明らかにしていませんが、NISAの拡充から金融リテラシーの重要性が増したことによる「刷新」と答えているようです。

金融庁、ひろゆき氏との対談動画を非公開に 理由は「刷新」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

余談

こちらは金融庁の動画非公開の理由に関与しているとは思いませんが、この間の9月26日に、ひろゆき氏はTwitterにて「おこづかい」と称して、ドル円の上昇トレンドと日銀の為替介入による円の買戻しによる為替レートの行き来を利用してトレードする手法を提示し話題を呼びましたが、その後、ひろゆき氏が言及した為替レートに一度も戻ることなく下降トレンドに転換したことがありました。

投資は金融商品の特徴やリスクを学ぶことが重要であり、このような努力を軽視した射幸心を煽る発言は金融リテラシーの向上と逆行する行為であることは間違いありません。

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