高市早苗氏のロシアに「招かれても行かんわい!」は危うい

2022年5月6日金曜日

社会

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人情深さと感情的は違う

メリットとデメリットを比較して必要な発言だったか

ロシアが日本に対して課した新たな制裁、入国禁止。

政治家、メディア関係者、大学教授などの要職についている人たちです。

岸田首相はもちろん、共産党の志位和夫氏も入っているというのだから平等と言えば平等かもしれません。

その中で自民党政調会長の高市早苗氏も含まれていました。

ロシア外務省が発表、日本の入国禁止リスト63人(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

このロシアの一方的な処置に対して彼女はTwitterで反応しました。

「上等やないかいっ。招かれても行かんわい!」

彼女らしいと言えば彼女らしい、とても歯切れのいい反応です。

彼女と言えば政治関係の番組でも他のコメンテーターに負けない理路整然としたわかりやすい発言・反論で視聴者からも評価が高い政治家です。

分かりやすいだけでなく、心のこもった誠実さを感じさせる言動も評価されてきたと思います。

私が彼女を認識したのは2021年10月の自民党総裁選で初の女性総理になるのではとも期待されていました。

彼女に総理になってほしいという熱はいまだ衰えず、今後自民党が国民の大半から見捨てられない限り、彼女が総理になるチャンスはあると思っています。

それもあって今回の発言は少々軽率ではなかったかと思います。

政治家とは人情深くあるべきですが、感情的であってはなりません。

これは彼女の本心なのか、それとも国民に向けて言ったのか、それとも支持者の同調を目論んでいったことなのか。

その真意は不明です。

本心の可能性も十分あります。

私も、そして誰だってそう思うでしょう。

今のロシアなんかに行きたくありません。

当然と言えば当然の反応です。

ということはちょっと受け狙いがあったのか。

あるあるを発言するのはお笑いでもよく使われる手法です。

これはお笑いとまでは言いませんが、聴衆の「そうだ!そうだ!」を聞きたかったのではと思ってしまいます。

そうすると当然ながら内政的なパフォーマンスだともいえます。

ただ、Twitterで発進したとするとロシアにも届くでしょう。

現在の国際情勢が一定の落ち着きを取り戻した後、万が一ロシアが各国への対応を軟化させた場合、この発言を揚げ足取りに使われ、日本だけが関係性を解消できなくなることも考えられます。

またそうなった場合、アメリカもイギリスも、ドイツもフランスも、ロシアに適切な措置を講じようとしているのに、日本が混じっているとそれが滞ってしまうということもあるかもしれません。

そうでなくても日本とロシアには北方領土というセンシティブな問題があります。

この発言にどれだけのメリットがあるのでしょうか。

Twitterでの支持者がちょっと沸いただけでしょう。

しかも一過性です。

支持者はそんなことを言わなくても高市氏の知性と誠実さについてきたはずです。

フォロワーは増えたでしょうか。

増えたとしても過激な発言に反応する人の割合が増えて、後々高市氏を追い詰めることになりはしないでしょうか。

そのような人は常に過激な発言を求めていて、柔軟な対応を取ろうとすると弱腰だと言って批判するのではないでしょうか。

デメリット、さらにはリスクの方がはるかに多いと思われます。

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