フキハラ?ハラスメント多すぎ問題と無意味な造語の乱立

2022年1月7日金曜日

社会

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増え続けるハラスメント

パワハラからフキハラまで

近年、パワハラ、セクハラ、モラハラに続く多種多様なハラスメントを表す語が誕生しています。

増え続けるハラスメント

他にもアカデミックハラスメントのアカハラ、アルコールハラスメントのアルハラ、マタニティーハラスメントのマタハラなどは有名でしょう。

ただ、フキハラをきいた時だったでしょうか、これは不機嫌ハラスメントの略なのですが違和感を覚えました。

不機嫌ハラスメントというのは、不機嫌な時に八つ当たりしてしまうことを言うらしい。

フキハラ「不機嫌ハラスメント」をご存知ですか? 周りの人にイライラ、八つ当たり…コロナ禍のストレスで急増中 (msn.com)

それなら「八つ当たりでいいじゃん」というのが私の感想です。

パワーハラスメントは主に職場において上司部下などの優劣関係から一方的に不快な言動をとられることを指して用いられる造語です。

パワ-ハラスメント / 岡田 康子/稲尾 和泉【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)

これについては「抑圧でいいじゃん」とか「上司のイジメでいいじゃん」とはなりません。

"職場"、"上下関係"、"不快な言動"などのキーワードが一つの言葉に盛り込まれた、現代社会に必要となった表現だったからです。

そして初期のころのパワハラ、セクハラ、モラハラはその環境と状況、そして被害の内容を簡潔に印象付ける働きをしていました。

ところが近年の新しいハラスメントは、例えば先ほどのフキハラなどは、環境的なことは含まれず、そのものの行為もしくは原因だけを表している少し意味合いの浅い言葉になってしまっています。

だからすでに言い換えられる言葉がありますし、わざわざ作る必要性が感じられないのです。

私が抱いた違和感はこの辺からきているのでしょう。

また、言葉というものには適度な重みが必要ですが、このように派生を増やしていくことによって耳慣れし、パワハラなど既存の言葉にもその有用性の低下を促す恐れがあります。

もしかしたらただの「八つ当たり」で済ましてほしくないという思いから、不機嫌な態度で接してくる人への叱責の言葉に箔をつけたかったという思惑もありそうです。

このフキハラあたりができた経緯は何となく感じられますが、思い付きで名付けた感はあります。

ただその思い付きも苦しい経験から生み出されたものかもしれませんし、ネットなどを見ると一定の需要はあるようですで、使いたい人は使ったらいいですし、私も教養として覚えておくことにしましょう。

理想を言えば、造語というのは一つの論文の結論のような知識と教訓の結晶であってほしいと思います。

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Steve BuissinneによるPixabayからの画像

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