著名人死亡デマの犯人はインプレゾンビ?
Xのトレンドに上がるミスマッチな言葉
夜、X(旧Twitter)を開いてぞっとしました。
トレンドに「青山先生、くも膜下出血、死亡確認」との言葉が並んでいたからだ。
青山先生と言えば名探偵コナンの作者である青山剛昌先生というのは多くの人が共通認識できるところでしょう。
先日、ドラゴンボールの鳥山明先生が急性硬膜下血腫で亡くなられたことも相まって強い不安に駆られることは避けられませんでしあ。
ただトレンドの言葉を確認すると、青山先生は確かに青山剛昌先生のことなのですが、特に膜下出血とも死亡確認ともつながりはなかったようです。
Xの時間指定検索を使って調べたところこのミスマッチな言葉の起源は、
3月17日14:30頃から、「青山先生」はユニバーサルスタジオに先生が来園されコナンのキャラクターとサインを様々なオブジェクトに描いていたことがトレンドになったということが分かりました。
「くも膜下出血・死亡確認」はそれから30分後の15時頃、東京メトロの駅でくも膜下出血を発症し亡くなられた方の遺族が賠償請求したニュースが流れトレンドになったことが分かりました。
このニュースに関しては初出が読売新聞オンラインで、のちにライブドアニュースでも広く拡散されました。
東京メトロの駅トイレでくも膜下出血を発症、7時間後に発見され死亡確認…遺族が1億円超の賠償求め提訴https://t.co/UlC8Hzd36U#ニュース
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) March 27, 2024
この二つの言葉を結び付けた犯人は?
さて、ほぼ同じ時期にトレンドとなったこの言葉がなぜ結びついてしまったのか。
犯人はXの機能によるシステムによるものと、人為的なものの二つの側面があるようです。
きっかけは17:00頃。
下の投稿をご覧ください。
#くも膜下出血 #青山先生 この並びにするのは人の心が無さすぎるだろ!!
— ノイエ (@neue5588) March 27, 2024
ビックリした~><; pic.twitter.com/Bk7nCQcRbC
この方はトレンドに上がった二つの言葉を関連付けた投稿をしています。
もともと全く関係のない言葉が並んだことを投稿に入れて発言する。
この方のように心配の声として使う場合もありますが、ミスマッチさが面白いということで笑いのためにする人もいます。
これはただの言葉遊びとして興味を持ってやっている人もいますが、恐らくほとんどの場合はインプレッション稼ぎでしょう。
青山先生とくも膜下出血を並べて投稿したのは上記の人が最初ですが、彼だけではなく後に何人か投稿しています。
今度は青山先生がくも膜下出血で亡くなったかと思って、マジで血の気が引いた・・・
ホントやめておくれ・・・ pic.twitter.com/1xxaxcPCN1
拡散力としてはこちらの方が高く、のちに外国勢のアカウント通称インプレゾンビたちに大量にコピペされることになります。
また少し時間をおいてこのようなトレンドの言葉を無機質に並べる投稿なども出回りました。
— レトコレ@レトロコレクション (@game_master2020) March 27, 2024
日本のトレンド
— バイナリー会社は信用のあるブビンガに決まり! (@juntsuriya) March 27, 2024
くも膜下出血
トレンドトピック: 死亡確認、東京メトロ
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青山先生
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ただ、二つの言葉を結び付けると言った意味では、無造作に並べられた投稿よりも最初の2件のように少ない単語を組み合わせた方が今回取り上げたデマの生成には影響力があるように思います。
そのような投稿が続くと何が起こるのか、下の画像をご覧ください。
青山先生のトレンドトピックにクモ膜下出血、死亡確認が追加されています。
そしてこうなるともう止まりません。
先ほどのインプレッション稼ぎの投稿とは違って、本当にこの言葉の並びにショックを受けた人たちが、二つの言葉を使って投稿しまくります。
そしてX界隈を牛耳るほどのトレンドになってしまうのです。
時系列まとめ
トレンドに載せないための対策
トレンドに上がった無関係な言葉をつなげた投稿をしない
先ほど申し上げましたように、トレンドに上がった言葉をつなげた文章の投稿はほとんどはインプレッション稼ぎです。
ただ言葉を並べるだけですとスパム扱いになりXの規約に反します。
また、あからさまにインプレッション稼ぎをしている投稿は批判を受けたり通報されたりします。
それを避けるためにステルスでインプレッション稼ぎをしているのです。
トレンドで盛り上がった頃には海外勢のインプレゾンビが目立ちがちですが、発端は言葉を理解できる日本人であることが分かります。
したがって、本当に遊びでやっていたり、今回の件のように心配になって投稿を作成しようとしても、Xのシステムを理解し思いとどまった方がいいでしょう。
わざわざハッシュタグをつけたりせず、トレンドの言葉もそのまま使わない方法もあります。
これは規則や規約の問題ではなく、システムの虚弱性を人の善意で補うネットリテラシーの問題です。
Xが改善してくれればそれに越したことはありませんが、現状このような混乱を招く環境上、それに合わせ賢くSNSを使っていきましょう。
またトレンドの右上には【…】マークがあり、スパムで報告する機能があります。
効果のほどはわかりませんが、改善のため報告するのもいいかもしれません。
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