著名人訃報の因果関係が不正確
テレビニュースやSNSで著名人の訃報が届き、これはコロナワクチンの後遺症ではと心配する声がよく聞かれます。
しかし、著名人の死因がコロナワクチンのせいかどうか判別するのは非常に難しいですし、不正確なデータです。
なぜなら、著名人がコロナワクチンを接種したかわからないからです。
また、病状や死亡に至るまでの経緯が詳細にわかるわけではありません。
とりわけSNSでは、早とちりや悪意のあるデマが多く、先日亡くなられた世界的に有名な鳥山明さんの場合も、交通事故や転倒事故などが原因となる急性硬膜下血腫であるにもかかわらずコロナワクチンの影響だと吹聴する人たちが大勢いました。
統計の見方が不正確
また、統計を持ってコロナワクチンの予防接種を始めた2020年以降死亡者数が増加しているという人もいますが、それは主に超高齢社会が原因と言った方がいいでしょう。
ご高齢になれば病気になりやすくなりますし、人はいつか死にます。
死亡者数だけ見れば1950年から増加傾向にありますし、平成に入ってから顕著に上がり始めています。
少子化も伴って死亡者数の割合が今後も増えていきますが、それはコロナワクチンの接種が始まった2020年から始まったことではないのです。
コロナワクチンが原因か肌感覚でわかる情報源
それでは私たちは何を通してコロナワクチンが死亡率を上げているかわかるでしょうか。
周りを見回してみてください。
あなたの家族、親戚、友人、学校・職場・地域のコミュニティー、これらの中で交通事故以外が原因で亡くなられた人がいらっしゃいますか?
それが以前より頻繁に起こっていますか?
幸いにも私のコミュニティーの中では訃報を聞く比率というのは増えていません。
コロナウイルス感染症で亡くなられた人は何人かいらっしゃいますので、コロナは死因の増加につながっていることは肌感覚でわかりました。
そしてこれらの人はコロナワクチンが原因で亡くなった人からは除外します。
気を付けなければいけないのが、あなた自身が高齢者の場合、必然的になくなられる知人が増えることを考慮しなければいけないことです。
また、このことをもってSNSでコロナワクチンの死亡原因の証左にはなりません。
公平なデータとは言えないからです。
しかし、自分自身が肌感覚で認知するにはこれが一番です。
百聞は一見に如かず
私自身はコロナワクチンが死亡者数増加の強い要因ではないと考えていますが、まったく死亡原因とも無関係とは思っていません。
ただ、著名人の訃報を持ってコロナワクチンが原因だというのは不正確どころか社会的な混乱も招きます。
統計も多角的な知見を用いることができる強みがある一方、扱いにくく技術が必要という弱点もあります。
この複雑化する情報化社会においてもう一度肌感覚を大切にご自分の周囲の状況を確認することから始めてはいかがでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿