クラウドとエアリスの初対面のシーン。
クラウドに歩み寄りお花を売ろうとするも、「タダでいいや」と花を渡すエアリス。
只より高い物はない、との感覚が働いたのか警戒感を露わにするクラウド。
彼はエアリスに向かってこう言います。
警告しておこう
俺は強いぞ
脅しには屈しない
それに対してエアリスはこう返します。
怖いお兄さん
脅しに来るとか 警戒してる?
ないない
そういう心配 しなくていいから
人見知りでクールでツンツンしているクラウドと、物おじせず人懐っこくてオープンなエアリスという対照的な二人の個性が光る会話です。
リメイクで追加されたこのクラウドの威勢を張る様子。
もしかしたらですが、クラウドの母親の言葉をクラウドが忠実に守っていることを表しているのかなと思いました。
クラウドが母親との再開を回想するシーンで、母親はミッドガルという都会で暮らすクラウドの身を案じこんなことを言います。
本当に立派になって
そんなんじゃ あれだね
女の子もほっとかないだろ?
(クラウドは「べつに……」とつぶやく)
都会には いろいろ誘惑が多いんだろ?
ちゃんとした恋人がいれば
母さん 少しは安心できるってもんだ
これに対してクラウドは「俺は大丈夫だよ」と答えます。
クラウドが神羅兵としてミッドガルで暮らしていた頃、どんな生活を送っていたかを知る描写はあまりありません。
ただ、クラウドと母親の会話から察するにクラウドはあまり異性との交流を持たなかったようです。
母親が使った「都会」、「誘惑」、「恋人がいれば安心できる」という言葉。
それに対して「大丈夫」と答えるクラウド。
必然的に、恋人がいなくても大丈夫だよ、もしくは一人でも大丈夫だよ、という意味になります。
クラウドにとって印象深いこの会話、都会で遭った誘惑(ミッドガルで出逢ったエアリスという女性の誘い)に「俺は強いぞ」と一人で立ち向かうことで、母の遺言に応えたワンシーンになったのではないかと思った次第です。
そのあとはクラウドの母は一番印象深い「あんたにはねぇ ちょっとお姉さんであんたをグイグイ引っ張っていく そんな子がぴったりだと思うんだけどね」とエアリスを思わせる女性像を勧める言葉を贈ります。
そうすると、クラウド、エアリス、クラウドの母の三者がこれまで以上に密接なつながりを持ったことにもなります。
FF7Rシリーズではクラウドの母について、特に死に様についてもう少し深堀されそうな気もします。
メインテーマとして語られることはありませんが、クラウドは母の死も背負って生きているわけですし、セフィロスを仇として認識しているわけですから、その動向をますます注視してFF7の世界に浸りたいと思います。
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