KeyHolder株の不安材料|秋元康が大株主を辞める日

2023年1月21日土曜日

芸能レビュー

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いつまでもあると思うな親と金

”脱秋元ショック”への備え

キーホルダーの株価チャートを見れば10年下落トレンドを形成している時点で、個人投資家から嫌忌されるのは致し方ないことです。

また急激に挙げては下がるの繰り返しで安定しないところも、長期保有しにくい印象を与えます。

特徴は噂で買って事実で売るを地で行くこと。

アイドルのイベントや新企画を前に期待上げしますが、それが終わると途端に下落傾向になります。

KeyHolder株の不安材料|秋元康が大株主を辞める日

普通、株価は上昇すれば嬉しいですが、こちらの株に関しては上がったらいつ落ちるかという不安要素が強く、株価が上昇しても株主たちのチキンレース状態となり、手放すのが遅い物から犠牲になっていく構図です。

もっともキーホルダーの株を保有するアイドルファンの中には、乃木坂46やSKE48の活躍に期待する人もいるかもしれません。

ただ、アイドルというのは一般的にブームを過ぎ去れば後は下火に、存続させるのであれば細く長くという戦略をとるほかありません。

そう考えると、キーホルダーの10年間の下落トレンドはアイドルの潮流ととても似ていてある意味納得、そして既存のアイドル事業を株価の上昇の材料にするにはいささか望み薄ということになります。


この株に希望を見出す理由があるとすれば、それは恐らく秋元康氏が大株主であること、そして彼が株価上昇のためにキーホルダー関連の事業に心血を注ぐことにより起こる相場へのサプライズでしょう。

秋元康氏、新型コロナウイルスで31億円の出資を余儀なくされる 3ページ目 | M&A Online - M&Aをもっと身近に。 (maonline.jp)

しかし秋元氏、株価を上げるように努力するでしょうか。

彼がもしキーホルダーの株をまったくあきらめてしまったら・・・。

新規の個人株主が寄り付かない理由と現在の株主たちが薄々気づいているけど目を背けたい現実について少し書いていこうと思います。

SKE48の新公演が秋元康氏撤退の口実という見方

”脱秋元”のファン目線と投資家目線の違い

秋元氏を株価の軸に考えると、彼がキーホルダーの株を保有するきっかけとなったアイドルグループSKE48とその事務所である株式会社ゼストの動向を注視するのは自然です。

株価に直接影響を与えるか否かではなく、秋元氏のSKE48への行動が株主への説得力になるという意味です。

2022年、SKE48は新公演を行いました。

48グループでは珍しいことです。

そして注目されたのはプロデューサーが小室哲哉氏だったこと、そして作詞の中に秋元氏の名前がなかったことです。

これまで48グループの作詞は少しの例外を除いて秋元氏が独占する形でした。

彼の名声を看板にしていた部分もあったのです。

秋元氏の名前がまったくないことから、SKE48ファン界隈では”脱秋元”を試みているともいわれました。

インタビューでゼスト社長の高田裕充氏は、新公演のプロデューサーを誰にするか秋元氏に相談し、秋元氏から小室氏の名前が出たと答えているので全くの無関係ではないようです。

しかしこの”脱秋元”、投資家目線から無視できないのは「秋元氏がキーホルダーの株をあきらめる前兆」、そのポーズだとも捉えられるところです。

経済界は詭弁の世界

相場の変動を何かの現象のせいすることは経済界の定石です。

アメリカが世界の物価上昇の原因をロシアによるウクライナ侵攻のせいにしたり、日銀が円安の理由を、「円安ではなくドル独歩高」と言ってみたり。

インフレはプーチンのせいだけではない…最大の原因はアメリカの政策にある | Business Insider Japan

私個人の見解では、これらの言い訳を否定しません。

そういうこともあると思っています。

ただ、芯の部分を原因として発表するか、皮の部分を原因と思わせて発表するかの違いはあると思っています。

嘘は駄目、でも何を強調するかはその人の自由です。

それが不明瞭で説明不足であっても、投資家たち、そして多くの感情的かつ普段経済について無関心で無知な国民がある程度納得できればそれでいいということなのだと見ています。

ですから、投資家として本当に利益を得たいのなら、経済界の要人たちの発言が芯の部分なのか、皮の部分なのか、いえ、玉ねぎみたいに全部皮でも全体を見てそこから旨味を見つけられるのかを探す必要があるということでしょう。

秋元氏は信頼できる人物か

ちょっと話が脱線しましたが、経済界の責任者は相場の変動によって自分たちの責任を追及されないように、様々な事象に関連させますし、関係性の強い施策を実行して布石を打っておくというのはよくあることなのです。

ですから秋元氏が含み損を抱えたままキーホルダーの株をあきらめたとしても、ゼスト側が「脱秋元は事業計画の一環でした、それは2021年から言っていましたよ、ほら」と言って新公演の話題を出せばいいということです。

そして秋元氏は秋元氏で、「私はソニーと新しいアイドルグループを作ると前から言っていました。乃木坂もSKEも後任に任せています」と言えば新公演が確かな口実となるわけです。

秋元康氏とソニーミュージックグループによる 新たなデジタルアイドルグループのオーディションが本日からスタート!|ソニーミュージックグループ コーポレートサイト (sme.co.jp)

秋元氏は30億の含み損があってもいいんです。

彼は自転車操業のプロです。

古い事業を抱えたまま新しい事業を起こして次々と損を補填していく。

ソニーとの新事業で相殺させるつもりかもしれません。

それがうまくいくかはわかりませんけど、でも彼がそう考えてもおかしくないということはこれまでの彼のビジネスモデルを見るとなんとなく腑に落ちるでしょう。

損失をなるべく少なくする努力は秋元氏、キーホルダー、ゼスト三者で行うものとは思います。

しかも全力で。

秋元氏にもチャレンジする機会がそう残されているわけではありません。

しかし含み益まで粘るかはわかりません。


株が安全かどうかは、通常その会社の重要人物、代表を見ることが肝心だと言われています。

社長が責任感ある人物か、信頼に足る人物か、事業計画通りに進めてくれる人なのか、途中で投げ出したり逃げ出したりしない人なのか。

そういう部分が大事なので、多くの投資家たちは経営者の学歴や経歴を見ます。

私は人を学歴で判断すべきではないと思いますが、株価に関してはかなり重要な指標であることは事実なのです。

秋元氏は社長ではありませんが、キーホルダーの株価にとって影響力のある人間です。

そう考えると、これまでの彼の”逃げ癖”、”隠れ癖”、”言い訳癖”は、多くの投資家たちから不安材料とされてもおかしくないと思います。

反面、キーホルダーの株価と出来高が低いことをいいことに秋元氏の名声や功績を利用して一時的に株価を吊り上げる投機家が出てくるかもしれません。


今後もし、キーホルダーが乃木坂46やSKE48のチケット優待を条件に出すようなら、秋元康氏が株を売却する恐れは低いと見ていいと考えます。

ファンに大損させるようなことをしてまで改革を優先するような倫理観のかけらもない会社であるとは思えないからです。

しかしファン向けの優待を出さないのであれば、少し覚悟しておいた方がいいかもしれません。

脱秋元はキーホルダー・ゼストの長期運営にとって当然のこと

あるやもしれぬ脱秋元計画は、ズルい、姑息ととられる方もいるかもしれません。

私もそのような論調で書いてきましたし、NGT48の事件でも実際に彼は逃げ得を選びました。

元凶は秋元康がつくり出したAKBグループのシステムにこそある|LITERA/リテラ (lite-ra.com)

SKE48はNGT48と事務所が違う、経営者も違うという方がいますが、世間は同じように見ています。

相場も世間も価値観でできています。

あなたがアイドルや秋元氏のファンなら自分本位に応援すればいいのです。

含み損だって寄付と考えれば痛みも軽減するでしょう。

しかし投資家であるならば世間の様々な感情を想像することも大事です。

”あなた”がどう考えているかではなく、”みんな”がどう考えているかを思い図る必要があるということです。


ただ、脱秋元は会社経営としては至極真っ当な試みだとは思いませんか?

大株主と言えど、そして作詞家、プロデューサーとして芸能界の人脈に秀でていたとしてもいつまでも秋元氏頼みにするわけにもいきません。

それこそキーホルダーの株価の長期低迷の原因にもなりかねないのです。

ですからこの脱秋元は脱秋元依存と言い換えることもできるでしょう。

この方が聞こえが幾分かマシになりますし、ポジティブな経営方針を期待できます。


私はキーホルダーの株価が下がるとは言っていませんし、希望がないと言っているわけでもありません。

ただキーホルダーの株をこれから買おうとする人は来るかもしれない”脱秋元ショック”と”脱秋元”後の期待値を踏まえて考察する必要があるということを申し上げておきたいのです。

株主の心理的および戦略的な観点から考えると、秋元氏の買い値辺りが一つの目安になりそうです。

また、秋元ショックではなくても個々の株の傾向として、「噂で買い事実で売る」の格言に非常に忠実な値動きをしていることから、新しいアイドルグループのデビューの数日後は警戒が必要かと思われます。

その下落に伴って秋元氏の持ち株に変化が見られるかも注視する必要があるでしょう。

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