待望のFFVII Rebirth、序盤で「おや?」
私はFFシリーズの中で7が一番好きです。
リメイクに関してはかなり高く評価しています。
ですからリバースも本当に楽しみにしていました。
他の作品に粗が目立っても、このFF7だけには有能な人材を集めて、全精力を注いで作っているのではないかと。
ただ配信者の序盤のプレイを見て、おや、これは、もしかすると、と不安になってしまったところがありました。
私はまだ実際にはプレイしていないので不正確な部分もあるかもしれませんが、絶対買う!と盛り上がっていたのに、買うかどうか迷い始めた部分を数点あげたいと思います。
ミドガルズオルムを回避できない?
湿地帯に生息する巨大な蛇、ミドガルズオルム。
オリジナル版ではフィールド上にシンボルエンカウントとして登場します。
主人公のクラウドがフィールド上を進んでいくと、大蛇の影が追いかけてきて接触すると戦闘に入ります。
序盤ではまず勝てない強さで、ミドガルズオルムに接触しないためには足の速いチョコボに乗って湿地帯を通過する必要があります。
ただ絶対に勝てない負け確の相手として設定しているわけではないので、プレイヤーには
- チョコボを捕まえて乗っていく
- レベルを上げまくってミドガルズオルムを倒す
- (裏技を使って)徒歩でミドガルズオルムを回避して通過する
の三つの選択肢があります。
リバースでもこのミドガルズオルムの設定を取り入れているようですが、配信者の動向を見たところ、チョコボを捕まえて乗って行っても結局ミドガルズオルムに遭遇し倒さなくてはいけない仕様になっているようなのです。(もし回避するルートがあったらごめんなさい)
私はこれを見たとき、「あ、これはヤバいかも」と思いました。
リバースもやっぱり一本道RPGから脱却できなかったか、と不安に思ったからです。
FFがリアル路線の実現と引き換えに失った自由度をリバースで取り返したと思いましたが違ったようです。
ミドガルズオルムを倒せるようになったことはいいとして、それでも強敵なのは間違いないのですから、
- ひと手間かけてチョコボを捕まえ、乗って回避する
- 頑張ってレベルやスキルを上げてミドガルズオルムを倒す
- ミドガルズオルムの弱点となる素材を集めてクラフトし簡単に倒すor逃げさせる
- 実はミドガルズオルムに遭遇しない希少なルートが存在し隠れながら通過する
などの進み方を用意してほしかったな、と思います。
チョコボを捕まえた手間が無駄に思えるのもよくありません。
「けっきょく」と感じさせる話の運び方は集中力を弱めます。
せっかく自由に歩き回れる広大なフィールドがあるのだから、セフィロスやタークスなど重要キャラクターとの戦闘は固定化されていても、こういう世界観を感じさせるためのボス戦はそのフィールドの特性を生かした造りにしてほしかったと思います。
自由度のあるマップには自由度のあるイベントも必要です。
カームのザル警備
序盤の序盤で、リバースの旅の出発点になるカームの町でつかの間の休息を享受すると、神羅兵がクラウドたちを追ってきます。
クラウドたちは戦いを回避し、見つからないように宿屋の地下通路まで町中を進んでいくのですが、神羅兵の捜査能力が弱すぎて緊迫感がありません。
いわゆるザル警備というやつです。
クラウドは途中、屋根足場のようなところを腰を低くして進んでいきますが、空には神羅の輸送機とヘリが飛び交っています。
神羅は空からの監視でなぜクラウドたちを見つけられないのか。
FF15の時もそうでしたが、正直言ってFFに携わるスクエアエニックスのスタッフは航空機の偵察能力を甘く見ています。
現実世界の警察、軍隊はなぜ犯人捜索にヘリを使うのか。
ドローンを飛ばしたり、偵察機と呼ばれるものさえあるのか。
私たちが地上から飛行機を見上げて感じるより、上空からははるかに地上のことがよく見えています。
まるでスクエアエニックスは、航空機に輸送能力と機動力しかないかのようなイベントの作りをします。
地下通路をたどってカームを脱出したクラウドたちが、航空機の飛び交うカームのすぐ隣でのんびり話している光景も違和感があります。
スニーキングをテーマにしたゲームは見つかるか見つからないかわからないからドキドキするのであって、敵が見つける能力がないなとわかった瞬間、面白さはなくなります。
そしてこのスニーキングイベント自体がとってつけたような蛇足的なものに思えてしまうのです。
またゲームイベントとして面白くないだけでなく、世界観にもブレを生じさせる原因になります。
神羅の科学力は現実世界よりもかなり進んでいる印象です。
セキュリティーシステムも完備されていますし、セキュリティーロボットの存在も多数確認できます。
クラウドたちが神羅ビルから脱出する際の監視映像から顔認証システムも発達していることが分かります。
これだけ監視システムが発達しているのに、なぜ神羅兵たちは人力で探し始めたのか。
ヘリから、輸送機から、ドローンを使って、セキュリティーロボットを使って瞬く間にクラウドたちを追い詰めることもできたはず。
しかし、ここではそれを一切発揮しない。
そうすると、町からフィールドに出たときの演出をやりたいだけの遠回りな演出としかとられず興醒めします。
原作ではミッドガルを出てフィールドを歩いたとき、ものすごい解放感がありました。
ただ、今回はリメイクの発売から4年経っており、ミッドガルの閉塞感を覚えている人はそこまで多くはないはずです。
外へ出る解放感をリバースでも再現したかったのかもしれませんが、その試みのために加えた不自然な演出という印象があります。
ティファの返答
ニブルヘイムの回想の後、ティファとクラウドは互いの記憶の相違から関係が少しぎくしゃくします。
セフィロスに斬られたティファがなぜ生き延びることができたのか疑問を呈したクラウドにティファはこう返答します。
「それって私を疑ってるの?あの時とは別人じゃないかって」
ティファのこの返答、不自然に感じませんか?
疑問を持った人にふつうこんな返し方をしますか?
これは何らかの方法で人が別人とすり替えられる事例が二人の間で共通認識としてあることを示しています。
そういうことが起こり得ると二人が分かっている必要があります。
確かに、ニブルヘイムの住人は神羅の手によってすり替えられます。
しかし、それは視聴者の視点でわかることであって、当時のティファやクラウドがそれを理解していたという描写を私は知りません。
この辺は実際にプレイして真相を知らなければならず、私がうまくミスリードされている可能性もありますが、少し変だなと思いました。
他の何気ない会話にも、リメイクに比べ人物の機微に少し不自然さや強引さが感じられるようになりましたがその違いは一体何なのか。
FF7は絶対に失敗しないでほしい。
その強い願望から批判をしましたが、それでもSNSなどでは好評のようですし、粗さがあってもそれを上回る没入感、満足感があれば良ゲーとして認識されるものと思われます。
がんばってほしい!
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