クラウドのリミット技|凶斬りの書き順が間違っていても問題ないワケ

2024年2月18日日曜日

ゲームレビュー

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クラウドの”必殺技”として定着した凶斬り

オリジナル版のFF7がリリースされた当初は、クラウドのリミットブレイクと言えばブレイバーだったかもしれません。

剣を大きく振りかぶってジャンプし、勢いよく振り下ろすブレイバーは、一刀両断よろしくクラウドのシンボルである大剣バスターソードの見た目とマッチしたインパクトのある技でした。

しかしリメイクになってからブレイバーはアビリティに分類され、リミットブレイクは凶斬りとクライムハザードになりました。

この構成はリバースでも継続したため、クラウドのリミットブレイクは凶斬りというイメージが定着したのではないでしょうか。

クラウドのリミット技|凶斬りの書き順が間違っていても問題ないワケ

オリジナル版でも凶斬りはなかなか印象深く、リミットブレイクというシステム自体新鮮だった中でそれが成長し新しくなる。

ブレイバーより強い技を覚えたということでワクワクしながら使ってみると、これまた漢字一文字をモチーフにした派手な作りでカッコいいと思ったものです。

凶という一文字も何とも中二心をくすぐるいい塩梅でした。

ただ、学生というものは正直というかデリカシーがないというか、学んだ知識を率直に述べるのでせっかく中二病に浸っていた私を現実世界に連れ戻す鋭い指摘が。

それがクラウドの太刀筋から言うと、凶の書き順が違うというのです。

最初にメを書いて周りを書くのが正しい書き方ですが、クラウドの凶斬りはメ(バッテン)の部分が最後に描かれる仕様です。

クラウドになっていた私にとって、この「凶斬り書き順違う問題」は、クラウドを馬鹿にされているような、そして私としては痛いところを衝かれたような、言い返すこともできない、ちょっと羞恥心を感じさせる苦い思い出でした。

書き順が間違っていても問題ない理由

ただ、大人になって振り返ると書き順が違うことなど全く問題ないということに気づきました。

もちろんちょっとした冗談や余談で扱う話題としては面白いかもしれませんが、大真面目に批判の材料にするほどのことではないということです。

理由は大きく分けて2つです。

書き順自体に深い意味はないから

書き順という概念ができた経緯を知れば納得がいきます。

そもそも漢字自体には特に書き順というものが固定化されていたわけではなく、戦後、学校の義務教育を施行する上で一つのガイドラインとして作られた、というのは有名な話でしょう。

日本と中国、台湾など地域によっても書き順は異なり様ですし、「筆順指導の手びき」にも「ここに取りあげなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない」と記されているそうです。

筆順 - Wikipedia

これを見ると、書き順を間違うと減点という学校教育の方向性が少しずれているようにも感じますが、書き順が違うと間違っているとか勉強できないとか、教養がないと感じてしまう原因なのかもしれません。

字ではなく形としての漢字

もう一つの理由は、凶斬りが漢字から作られたのではなく、太刀筋の形が凶に似ていたからその名称となったとする考え方です。

特徴的な形を漢字に当てはめて表現することがあります。

例えば「十字路」。

交差点のように二つの道が重なって漢字の「十」に見えるからこのような名前が付けられました。

十という漢字に似た道を作りたいと思って十字路にしたわけではないということです。

「川の字に寝る」という表現も、夫婦が小さな子供を真ん中に置いて寝る様子が漢字の川に似ていることからこのような言葉ができました。

形ですから書き順は関係ないのです。

このように、凶斬りも最初に振り下ろした一撃、次に足払いのような下段の攻撃、そして最後にバッテンの斬撃という太刀筋が漢字の「凶」に似ていたことで「凶斬り」と名付けられたとしても不思議ではありません。

クラウドはザックスの連続斬を真似て凶斬りを作った?

ちょっと面白いのが、ザックスが使う連続斬も太刀筋が凶に見えるところ。

クラウドのリミット技|凶斬りの書き順が間違っていても問題ないワケ

これはクラウドがザックスをコピーしようとした名残ということにしたいのかな、と思わせる演出です。


ちなみにザックスの連続斬は、バッテンの方から先に繰り出します。

とはいえこちらも凶の書き順に準じているわけではありません。

またザックスの方がより漢字に囚われずひたすら斬りまくっている感じが出ています。

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