石破総理のAPECでの握手事件
最近、APECでの石破総理の行動がSNSで大きな話題となっています。
各国の首脳が挨拶に来た際、石破総理が座ったまま握手を返したのです。
批判の声
多くの人々が、石破総理の行動を「日本の恥」として厳しく批判しています。
特に、他の首脳が立って挨拶している中で、石破総理が座ったままであったことが問題視されています。
SNSでは「礼儀に欠ける」との声が多く上がっています。
海外の反応
海外の方のSNSの反応を一つ取り上げます。
Many users seem to be under the impression that a lot of these very busy politicians actually cared about whether or not Ishiba stood up. Trudeau's greeting was over so quickly that Ishiba wouldn't have had time to stand even if he wanted to.
— Jeffrey J. Hall 🇯🇵🇺🇸 (@mrjeffu) November 18, 2024
簡単に意訳すると、日本での批判は過剰。
忙しい政治家は石破総理が立ち上がったかどうかなど気にしていないし、重要だとも思っていないだろう。
トルドー首相に関しては挨拶が短すぎて立ち上がる間もないし、と言っています。
他にも投稿を探しましたが、この話題自体は海外では関心を持たれていないようです。
英語の投稿は沢山ありましたが、ほとんどが日本人のアカウントでした。
どちらかというと日本人が英語で「俺たちの無礼な総理大臣を見てくれー」と声を上げ、海外からの批判を誘っているようにも見えます。
石破降ろしの材料にしたいといった感じでしょうか。
寛容な視点
ただ海外居住の経験がある私から見ると、石破総理の行動は必ずしも失礼とは言えません。
マナーに準じてはいません。
しかしマナー違反かというと断言しづらいです。
そこが結構大事なポイントです。
たとえ座ったままだったとしても、あれだけフレンドリーにニッコリしてくれれば、握手した人は悪い気持ちはしないはずです。
また、握手する側の心情として、大柄な人(太り気味な人)にわざわざ立ってほしいとは思わないものです。
大変そうだからという単純な理由です。
年齢の高い人に対しても、わざわざ立ってほしいとは思いません。
あなたが握手をしたことのある人、握手する側の人だったらわかると思います。
カナダのトルドー首相に至ってはあえて手を、座っている石破総理の目の前に差し出して、相手が座ったままでも気にしないようにリードしているようにに見えます。
杓子定規でなく紳士的でフレンドリー、そしてイケメンな行動ですね。
この好意に甘えるのは決して悪いことでも失礼なことでもないと思います。
国際的な立場だからとか、首相としての立場とか、そういうものよりも一人の人間として相手を気遣うことが本当の礼儀作法であり、マナーであることを各国の首脳たちが教えてくれた場面でした。
礼儀作法やマナーについては、一つの行動だけを見るのではなく、その行動の文脈や背景を考慮することが重要です。
握手文化のない日本人らしい批判
石破総理の握手事件は、マナーや礼儀についての議論を呼び起こしました。
批判的な意見もありますが、寛容な視点から見ると、彼の行動には理解できる側面もあります。
それよりも、みんなが挨拶している時間に座ってスマホをいじっている方がとても気になります。
握手に焦点を当てた今回の批判は、日本の恥!と断罪するほどのものかと思います。
本当に”ビジネスマナー”としてだけの握手を教えられた日本人らしい反応です。
教科書通りというかなんというか。
ビジネスの場合もフォーマルの時もあればカジュアル寄りの時もあります。
日本でもかしこまった会食もあれば、飲みに行くとかいろいろです。
様々な状況で、様々なタイプの人と握手していくと、人と人をつなぐ本当に”ビジネスで使えるマナー”が身につくのではないかと思います。
礼儀作法やマナーは一概に決められるものではなく、柔軟な対応が求められることを改めて考えさせられます。
石破総理の問題はこの辺で終わりにして、一つマナーについて当たり前のことを書いておきます。
例えば、この人は握手を教科書通りにしてくれなかったから無礼だと言って交渉を断りますか?
重要なのはそこじゃないんですよね。
マナーは相手に失礼のないようにこちらが気を付けてやるものです。
相手ができていないからと言って交渉の本題から離れるのは絶対にやめるべきです。
相手の教養を見定めるための物差しにマナーを使っていると詐欺師に引っかかりますよ。
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